失ったものと大切なもの
失ったものを忘れるために 大切なのに、その大切さに気がつかない存在を空気に例えることがあります。いつも傍にいることが当たり前になっていて、いざ失いそうになった時に、初めてその大切さを知るのです。 私の部下に既婚者の女性社員がいます。以前、別の部署で上司と部下だった彼女は、私が海外駐在の間に結婚しました。結婚式は身内で済ませるジミ婚で、しかもデキ婚。事後連絡を詫びながらも幸せそうな雰囲気が伝わってくるメールを受け、私は新婚の二人に旅行券をプレゼントしたのを覚えています。 それからしばらくして、本社の同僚から彼女が出産したことを知らされました。出産祝いに何か気が利いたものをと考えていた時に、同じ同…